厩舎 競走馬を育成するための宿舎

競走馬

厩舎とは、本来は家畜を飼育する小屋のことを指します。
競馬の場合でも馬が生活する宿舎という意味は同じです。ただし、競走馬の場合は調教師が管理する施設や組織の総称として厩舎という言葉が用いられています。馬は成長すれば自然にレースができるわけではなく、競走馬としての調教なくしてはレースに出走することはできません。そのため、競馬においてはどの調教師が管理するかが重要なポイントになります。
競馬でいう厩舎は単なる馬房というだけではなく、調教師をリーダーとして厩舎スタッフとチームで馬を管理・調教しています。

厩舎ではスタッフが住み込みで働いているのが一般的です。馬房の清掃から馬の餌の準備、馬体の洗浄、健康管理はもとより、競走馬としてのトレーニングまで競走馬を育成するために様々な業務をこなしています。

調教は競馬の騎手や調教助手、調教ができる資格を持つ厩務員などが行い、競走馬のベストコンディションを引き出すためにそれぞれの専門分野のスタッフがレースに出走するまで競走馬を育成しています。

日本の競馬界ではトレーニングセンターを設けて厩舎を置く場合もありますが、ほとんどは競馬場に併設されています。これは内厩制と呼ばれていて部外者の入場を厳しく制限しているほか、人や車の出入り口も限られ、ゲートや警備員が設置されるなど厳重な警備体制が敷かれてします。
これらの厳重な警備は競馬の不正を防ぐ目的や競走馬にとって致命的な家畜伝染予防法で規定されている疾病が持ち込まれないように予防するためです。